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珊瑚について その1

珊瑚(サンゴ)って何?
「珊瑚(サンゴ)って何ですか?」と聞かれたら、一体どのくらいの方が正確に答えられるのでしょうか?
簡単に説明すると、珊瑚(サンゴ)はクラゲやイソギンチャクと同じ仲間です。昆布や海藻のように思われる方も多いかもしれませんが、そうではなく“動物”だったのです。
“動物”だとお答えすると「エッ???」と疑問に思われる方も多いはず。昔話の『桃太郎』の絵本の挿し絵をご覧になられた方も多いでしょう。赤い樹木のようなあの形を想像すると、植物のようでもあり、加工された商品に触れてみると石のように硬いですからね。“動物”というのも不思議ですよね。
珊瑚(サンゴ)やクラゲ、イソギンチャクの仲間を「腔腸動物(コウチョウドウブツ)」と呼んでいます。
珊瑚(サンゴ)は、細い枝状に固まったサンゴ虫という“動物”の固まりなんですよ。



アクセサリーやジュエリーなどに加工する珊瑚(サンゴ)とサンゴ礁は違うの?
珊瑚(サンゴ)やイソギンチャクなどの腔腸動物には、大きく3つのグループがあります。
 仕組が最も簡単にできているヒドロ虫の仲間。

 大きなクラゲになるハチクラゲの仲間。

 アクセサリーやジュエリーなど宝飾品として加工される珊瑚が属する花虫の仲間。
  この花虫のグループには2つの種類があって、八放サンゴと六放サンゴに分かれています。

日本の沖縄県などで多く見られるサンゴ礁は六放サンゴといわれている石珊瑚(イシサンゴ)で、造礁珊瑚(ゾウショウサンゴ)と呼ばれています。某有名歌手の歌のタイトルや映画のタイトルにもなっているのが“サンゴ礁”です。この珊瑚(サンゴ)は柔らかいので、加工には適していません。

アクセサリーやジュエリーなど宝飾に用いられる珊瑚(サンゴ)は八放サンゴ(本珊瑚:ホンサンゴ)だけです。
八放サンゴは花弁のようになった触手が常に8本からできています。六放サンゴも花虫の仲間ですが、8本以外の触手をもった種類がすべて含まれています。


珊瑚(サンゴ)はどのようにして誕生し成長するの?
八放サンゴ(本珊瑚)は、水深150m〜300mの海底で生息しています。(詳細は別記)
海底では一体一体が小さな花をつけているように美しく見えるようです。
この花と呼ばれているものが実は珊瑚(サンゴ)の“口”なんです。
珊瑚は卵によって増殖し、卵が受精して幼虫が誕生します。
専門用語では『プラヌラ幼虫』と呼んでいるとのこと。
幼虫が珊瑚(サンゴ)の“口”から出てくると、プランクトンのように海中を自由に泳ぎ回った後、岩礁などに付着し、多数の触手ができ、さらには“胃”ができて成虫(ポリプと呼ばれる)になります。分裂し数が増え、だんだん横につながって大きくなります。樹木のような形へと成長していきます。
成長した珊瑚(サンゴ)には、オスの性質をもった成虫とメスの性質をもった成虫、その両方の機能を持った成虫がいます。
深海の数百m〜数千mの海底の中で、珊瑚(サンゴ)それぞれが卵と精子を生み出して受精し合い新しい命が誕生しているのです。
海底の中では珊瑚(サンゴ)達の神秘的な命の営みが繰り返されているのです。



珊瑚(サンゴ)の特徴を教えて!
本珊瑚(ホンサンゴ)は、そのほとんどが炭酸カルシウムからできています。
珊瑚の艶を出す時には、特殊研磨剤(業界ではバフといいます。)が磨き上げる場合と塩酸によって艶を出す場合があります。珊瑚(サンゴ)の主成分が炭酸カルシウムなので、塩酸に浸けるとみるみる泡を出して溶けてしまいます。(なんて勿体無い!)
それと、ほんのわずかな炭酸マグネシウムが含まれています。
硬度が3.5〜4.0ですから、人間の歯と同じ硬さです。
彫刻刀で加工していると思われる方も多いかもしれませんが、珊瑚(サンゴ)の硬度から考えても、精密な加工を施すには彫刻刀では彫れません。使用する工具はマイクロモーターという電動機械です。(歯科で使用されるものと同じといえばご納得していただけるでしょうか。)

珊瑚(サンゴ)は採取時の状態によって三種類に分けられています。
 生木(セイキ)、珊瑚業界では新木(シンキ)ともいいます。
   岩礁にサンゴ虫が付着し樹立して生きている状態であること。

 枯木(カレキ)
  珊瑚が岩礁上に固まってはいるが、サンゴ虫が死んで枯死してしまったもの。

 落木(オチギ)
  生木や枯木が岩礁より海底に落ち枯死しているもの。


珊瑚(サンゴ)の種類を教えて!
宝飾品として扱われる珊瑚は外部の色合いから、アカ・モモ・シロに区分されます。
中間的な色合いや産地によって細かく分類もされています。
アカサンゴ
主に土佐沖の足摺岬や室戸岬沖の水深100〜200m の海底に生息しています。
その他にも、小笠原諸島、男女群島、長崎近海、台湾近海など広く大平洋に生息しています。
最も濃い血のような赤を“血赤”と呼び珍重されています。
モモイロサンゴ
日本では、土佐沖、五島列島から長崎沖。奄美諸島近海、大丈島、小笠原諸島など水深200mぐらいの海底に生息しています。
海外では、フィリピン、南シナ海、台湾近海など。
シロサンゴ 
南シナ海、沖縄近海、五島列島、長崎沖、土佐沖などの水深100〜200mの海底に生息しています。
上記の他にも、珊瑚の種類があります。
ボケ(本ボケ)
透明感があり優しいピンク色をしています。
主に南シナ海で採取。採取量が最も少なく珊瑚の中で、最も貴重とされています。
マガイ
モモとシロの調和のとれたお色ですが、さらにモモに近くどちらにも属さないもの。
その名の通り「本ボケ珊瑚」に似ているためマガイと呼ばれています。
アカボケ
シロボケ
アカとシロの中間色のうちアカに近いものをアカボケ。
シロに近いものをシロボケと呼びます。
ミッドウェーで採取。
ガーネット
ミッドウェー産のアカボケに対する呼び名。
ピンク色。
スカッチ
珊瑚の色を問わず、縞目を有するもの。
「斑(フ)入り」と呼ぶ場合もあります。
深海
ミッドウェーからハワイ寄り1000〜1200mの深海で採れる珊瑚。
宝飾品になる珊瑚は、自然保護の問題にもなっているサンゴ礁とは異なる珊瑚です。
本珊瑚は1cm成長するのに何年、何十年もの年月を要します。

現在日本では『宝石サンゴ』の採取はほとんど行なわれておりません。
遠く海外の海での採取となっています。
自然の環境を保護し、珊瑚の育つ美しい海を守っていきたいと強く思います。



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